2018/07/14 07:57

犬のバランスボール運動のメリットは大きく分けて4つあります。

 

1.コアマッスルの強化

 コアマッスル(深層筋群)は身体のアライメントと力の源です。

 コアマッスルが強くないと、骨・関節の安定化(アライメント)や姿勢の維持と力の伝達が

 困難になり、犬が活動中の際に大きく関わってきます。

 

 コアマッスルの強化は、犬のパフォーマンス向上と怪我のリスクを最小限にします。

 

2.筋力と筋肉量の増加

 犬のバランスボール運動は、筋力・筋肉量を増やすことができます。

 犬同士の激しい遊び、スポーツなどで起こり得る、関節の損傷を最小限に抑え、

 保護することができます。

 

3.関節の可動域の増大

 犬のウォームアップは関節の動きの向上を高め、怪我の危険を減らすことができます。

 

4.片側性のバランス

 犬のバランスボール運動は、様々な形状のボールに乗せることで体幹を強化できますが、

 片側的にトレーニングすることで、筋肉がそれぞれの側面と方向に均等に力を

 伝えることが怪我のリスクを最小限にすることができます。

 

 バランスの取れたトレーニングは、自己受容感覚を刺激し、犬の全体的な健康と

 生活の質を高めることができます。

 

犬のバランスボール運動のデメリット

 

犬のバランスボール運動は、適切に行えば素晴らしい恩恵を与えてくれます。

 

しかし、もし愛犬の身体に障害が隠れていたら?

 

どうしますか?

 

一般的に小型犬に多い疾患である、膝蓋骨脱臼(パテラ)などを例にあげて見ます。

 

犬の膝蓋骨は膝関節の上部に位置し、大腿四頭筋群の終止部分でもある膝蓋靱帯の下に存在し滑車溝という溝に沿って筋肉の伸縮によって動いています。

 

この膝蓋骨脱臼は、滑車溝が浅かったり、内外側の大腿筋群の筋力差によって生じます。

 

わかりやすい例で例えますと、滑車溝が浅く、外側筋力が強いと外側方向へ脱臼し、内側筋力が強いと内側方向へ脱臼します。

 

もっと重症な犬は、立ったり座ったり、歩くだけでも脱臼を繰り返します。

 

上記のような状態で、いくらバランスボール運動がよいツールでも、その犬の状態を把握した上で、バランボールの本来の効果効能を理解していないと悪化させてしまいます。

 

これから犬のバランスボール運動を検討されている方は、その対象の施設が本当にバランスボール運動を理解しているかを確認する必要があるかもしれませんね!

 

※犬のバランスボール運動のまとめ

 

1.関節炎や関節痛などの健康障害の発生を軽減します。

2.怪我を防ぐのに役立つ筋肉および骨格系だけでなく結合組織(腱)も強化します。

3.カロリーを燃焼させ、全体の代謝率を高めるのに役立ちます。

4.スポーツパフォーマンスが向上します。